【MDMベンダーに聞く!】スマートフォン、タブレット管理の今

社内利用が増え続けるスマートフォン、タブレット。それらスマートデバイスは、MDM(Mobile Device Management/モバイルデバイス管理)サービスによって管理され、現在では活用の幅が広がってきています。

今回は、そのMDM市場で豊富な導入実績を持つ「mobiconnect シリーズ」を開発・販売しているインヴェンティット株式会社 セールス&マーケティング本部 営業1部 室井 邦仁様に、MDMの最新動向と効率的な管理のポイントなどについて伺いました。

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「mobiconnect」とは

―― 今回はMDMの最新動向や効率的な管理のポイントなどについてお話を伺いたいと思います。まず、mobiconnectとはどのような製品なのかお聞かせください。

インヴェンティット 室井様 
 はい。mobiconnectはスマートフォン、タブレットなどのスマートデバイスの管理・セキュリティ対策をするためのMDMサービスです。

マルチOS(iOS、Android、Windows、mac OS)、マルチデバイス(スマホ、タブレット、PC)に対応していて、様々な種類のデバイスの一元管理が実現できます。サーバー設置が不要なSaaS型提供なので、Webブラウザ操作で手軽に管理をはじめられるのが特徴ですね。

―― どういった機能が搭載されているのでしょうか?

室井様 
 代表的なものとしては、リモートロック・ワイプなどの端末を紛失した際の対策機能があります。資産管理という意味合いでは、端末情報の収集だけでなく、位置情報の取得やパスワードの設定変更などもおこなえるようになっていますし、環境整備としてWi-Fi接続やブックマークの設定などを一元管理できる機能も搭載しています。

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(今回インタビューに応えてくださったインヴェンティット株式会社 室井 邦仁様)

―― 一言ではご説明いただけない位、多機能ですよね。その他の特徴はどのようなところでしょうか?

室井様 
 MDMサービスは携帯電話会社(通信キャリア)が提供しているものも多いですが、当社のmobiconnectであれば、異なる通信キャリア端末を⼀元管理することが可能です。

専用タブレットの管理・運用ニーズが増えている

―― なるほど、それは便利ですね。では、最近のお客様環境や市場の動向はいかがでしょうか?

室井様 
 以前は、スマートフォンの紛失対策や情報漏洩対策といったセキュリティの観点での導入検討が主でしたが、近年は一部の業務利用に限定された専用タブレット、教育用タブレットの運用管理のニーズが増えてきています。

―― 小売店の各店舗や工場のエリアごと、校内の各教室に設置してあるタブレットというイメージでしょうか?

室井様 
 はい、それらのタブレットへの専用アプリの配信や更新のご相談が多いですね。mobiconnectには、iOS向けに「mobiAppsオンデマンド」という機能があり、お客様に必要なアプリだけを表示するStoreサイトを作成できるようになっています。何でもダウンロードできてしまう標準のApp Storeを利用禁止にして、その代わりに指定アプリだけを集めたStoreサイトから、利用者自身で必要なアプリをダウンロードするという運用が可能です。アプリ管理自体を大幅に効率化できる良さがあります。

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(「mobiAppsオンデマンド」イメージ App Storeを閉じた状態でもインストールできる)

―― 様々なシーンで専用タブレットの活用を見受けますよね。増えていく端末を統合管理するにはとても有効そうです。

室井様 
 多くのお客様に好評いただいていますね。店舗や工場などで利用されている専用タブレットは、指定外のWi-Fiには接続できない設定にすることで、盗難や持ち出しされた際にネットワークにつなげられないようにできるので喜んでいただいています。

―― スマートフォンの紛失対策や情報漏洩対策はすでに当たり前になっていて、現在は専用タブレットの管理に注視する企業が増えているんですね。

室井様 
 はい。運用ルールや体制も成熟してきています。利用するOSも、スマートフォンであればiOSとAndroid、タブレットならiOS、と傾向がはっきりしてきているのですが、最近は特に、PC単体で通信が可能なSIM付きWindows 10 PC(タブレット)の業務利用が増えてきています。

SIM付きWindows 10 PC(タブレット)活用で注意したい点は

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―― SIM付きWindows 10 PCは、モバイルWi-Fiルーターが不要で便利ですよね。ただ、SIM付きだと企業として使う場合は困ることも増えそうです。

室井様 
 SIMを抜き取られて不正利用されないよう、管理が必要になります。チェックなしだと不正利⽤の温床となり得ますので。mobiconnectは、Windows 10 PCでSIMが抜き取られたり交換されたことを⾃動で検知し管理者へ通知するので、安心して運用いただけます。

―― SIM付きWindows 10 PCの紛失・盗難対策はできますか?

室井様 
 リモートロック、初期化で対応可能です。Windowsに関しては、タブレット感覚で利用できるノートPCも多く種別の垣根がなくなってきています。

このような端末は、通常"PC"の管理としてはIT資産管理ソフトが必要になるわけですが、"スマートデバイス"の側面もあるので、mobiconnectのようなMDMサービスも活用して柔軟な管理体制をとることをお勧めしています。

多様化するIT環境の管理を効率化するには

―― mobiconnectは、弊社ディー・オー・エスが開発・販売しているIT資産管理ソフト「System Support best1(SS1)」と連携いただいていますよね。連携についてのお客様の反応はいかがですか?

室井様 
 実際に、SS1で資産情報を収集・管理されて、さらにmobiconnectでリモートロック・初期化といった紛失対策をとられるというケースが急激に増えています。それぞれの製品が持つ情報の連携がスムーズで助かると、お世辞ではなく...双方を導入いただいている全てのお客様に好評いただいていますね。

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(mobiconnect(左)とSS1(右)の連携イメージ SS1の管理画面上で資産情報をまとめて確認できる)

―― ありがとうございます。mobiconnectの製品力あってこそだと思います。他にはどのような点を評価いただいていますか?

室井様 
 入れ替わりが激しいMDM業界ですが、mobiconnectは9割以上のお客様に継続利用していただいています。10年以上積み重ねてきた運用ノウハウを熟知した提案力を含めてご評価をいただけていることは、当社としても大変ありがたいです。

世の中では、IT資産管理とMDMそれぞれの強みを生かして連携できている例はまだまだ少ないです。そういったなかでSS1とmobiconnectの連携実績の豊富さは貴重であり、PC・スマートフォン・タブレット、これらを統合管理する今後のモデルケースとなっていくのではないでしょうか。多様化するIT環境の中でも管理を効率化してもらいたいと、積極的に連携をおこなっている姿勢がお客様からも評価されていると感じています。

―― それでは最後に、SS1との連携について今後の展望をお聞かせください。

室井様 
 現在は、資産情報の連携に留まっていますが、今後はよりきめ細かいニーズに対応できるよう、他の機能との連携なども強めていければと考えています。

―― 今後とも、よろしくお願いいたします。室井様、貴重なお話ありがとうございました。

(インタビュー:ディー・オー・エス 山本) ※インタビュー内容は取材当時のものです

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著者プロフィール
SS1LAB編集部
IT資産管理ツールSS1/SS1クラウドを開発・販売している、株式会社ディー・オー・エスの営業企画部メンバーで構成されています。IT資産管理・ログ管理・情報セキュリティ対策など、情シス業務の効率化に役立つ最新トレンド情報を随時発信中!