【ログ徹底解説シリーズ:印刷ログ編】テレワーク時代の今こそ考えたい。ペーパーレスによる業務効率化とセキュリティ【2022年8月改訂】

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セキュリティ対策や働き方改革などに役立つとして、注目されている「ログ」。この【ログ徹底解説シリーズ】では、各種あるログそれぞれに関するトピックスや、活用例などをご紹介していきます。

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今回は【印刷ログ編】です。ITを駆使したDX(デジタルトランスフォーメーション)が急務とされている昨今、あらゆる業務において「電子化」が進んでいます。

印刷物に関しては「電子帳簿保存法」が制定され、会計帳簿や決算書などの国税関係帳簿書類については電子化して保存することが認められるようになりました。
さらに、2022年1月に施行された「改正電子帳簿保存法」では、電子取引における国税関係帳簿書類の電子データでの保存が義務化されています。こちらについては2023年12月末までに対応をおこなう必要があるということで、現在多くの関係者が準備に追われているようです。

これらの動きを受けて、最近は契約書の作成や押印などをWebやアプリ上で簡単におこなえるサービスが多くリリースされ、かつて主流だった紙資料の作成・印刷・押印といった業務が大幅に見直されてきています。
テレワークなどでこのような制度の恩恵を受けている方もおられるのではないでしょうか。

この特集記事では、ペーパーレスのメリットを改めて理解し、社内で推進するためのポイントと印刷ログの活用方法をご紹介していきます。

紙の印刷を削減するメリット

キャッシュレスやコールレスなど、あらゆる場面で効率化のための「レス化」が推進されています。かねてより多くの企業で推進されてきたペーパーレスも、便利なサービスが次々と出てきたことで、今さらに進んできています。
改めて、紙の印刷を削減するメリットには、どのようなものがあるでしょうか。

■業務効率化
紙資料を電子データに移行することで、資料・ファイルを探す、郵送するといった手間を削減できます。情報の検索性・保存性も高くなり、スムーズに業務をおこなえるため、長時間労働の抑制と業務効率化に役立ちます。テレワーク時にありがちな、印刷するためだけに会社に出社するといった無駄をなくすことにも有効です。

■コスト削減
印刷に必要な用紙代、インク代のほか、プリンタの維持費、資料を保管するためのファイル・スペースなどの管理費を削減できます。また、それら紙資料の保持・管理に関わる人件費も抑えられるため、トータルで大幅なコストカットにつなげられます。

■環境保全(エコ)
SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)やESG(Environment/Social/Governance)が注目される昨今。企業に求められるエコ活動の比重は高まっています。不必要な印刷、大量印刷を改善することで環境保全に貢献できます。

■セキュリティ
紙資料の紛失・盗難などにより、現在でも多くの情報漏えい事故が発生しています。ペーパーレス化をおこなえば紛失・盗難のリスクを抑制できるほか、管理ツールを用いてデータの閲覧・印刷に制限をかける、閲覧履歴をログで確認するなどのセキュリティ強化も図れます。

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出典 JNSA「2018年情報セキュリティインシデントに関する調査報告書」

ペーパーレスを推進するには

メリットの多いペーパーレス。実施するには、まず課題の洗い出しとルールの見直しが必要です。 現状、紙資料でおこなっている業務を把握し、印刷物を削減する方策を探る、もしくは電子化できるサービスの利用を検討しましょう。場合によっては、Web会議などで電子データを共有して閲覧する各種デバイスの調達も有効です。

ポイントは、できることから少しずつ、長期的な目線でおこなうことです。コストカットやエコ、セキュリティなど、会社のためになるだけでなく、業務効率化により現場にとってもメリットがあるということを認識し、社員一人一人がペーパーレスを心がけるように促すことが重要です。

誰が何の資料を印刷しているのか?

しかし、すでに上記のような取り組みをおこなっているものの、うまく進まない、実態がわからないという企業も少なくありません。そもそも社内では、誰が何の資料を印刷しているのでしょうか。 業務に必要な資料なのか、セキュリティ的に問題のある印刷でないかなど、チェックできる体制をとれると良いでしょう。

そのような印刷状況をチェックするには、使用しているプリンタ(複合機)、もしくはPCのログの確認が有効です。ただし、プリンタ・PCが複数ある場合、1台1台を確認して回るのは現実的ではありませんので、統合してログを確認できる専用ツールの利用がおすすめです。

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IT資産管理ソフト活用例

ここからは、IT資産管理ソフトで印刷ログの取得・管理をおこなう活用例をご紹介します。
IT資産管理ソフトは、管理対象PCにアプリケーションをインストールしログを取得します。端末の詳細情報やユーザー情報に紐づけて、いつ・誰が・どのプリンタで・何の資料を印刷しているのかを見やすく、まとめて確認できることが特徴です。
※画像はIT資産管理ソフトSS1のサンプルイメージです

■監視対象のプリンタ、キーワードを指定して印刷状況を把握
監視したいキーワードや対象者など、細かい条件を指定してログを取得することで、効率的な運用が可能になります。キーワードは「.pdf」「.xml」などの拡張子も指定可能で、どのようなファイルが印刷されているか傾向を把握にするのにも有効です。
また、許可しているプリンタ以外からでは印刷できないようにする設定も可能で、テレワーク時の自宅プリンタの利用を制限するなどセキュリティ対策として活用できます。
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■社内PCの印刷ログをまとめて確認
キーワード指定など、条件に合致する印刷のログを一覧でまとめて確認できます。いつ・誰が・どのプリンタで・何の資料を印刷しているのか一目瞭然で、ペーパーレス推進時の注意喚起にも活用できます。
また、監視対象となる印刷があった場合には管理者に通知、使用者にも警告メッセージを表示することが可能です。業務に関係のない印刷や、情報漏えいにつながるような印刷がないか確認できます。
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■追跡ログで、セキュリティ対策をより強固に
IT資産管理ソフトでは、印刷ログの他にも、PC操作、電子メールの送受信、Web閲覧、デバイス・ソフトウェアの利用などのログ取得が可能です。
それらのログと組み合わせることで、例えば機密データをファイルサーバーよりダウンロードし、メールで送信・印刷しているといった時系列で何がおこなわれているのかを、各種ログを横断して把握できます。より現場の作業内容を可視化することが可能なうえ、万が一のセキュリティインシデントに備えられます。
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まとめ

紙資料を用いた業務は、これからますます見直されていきます。テレワークが急速に普及している今、業務効率化、セキュリティのためにも印刷ログを活用してみてはいかがでしょうか。ログを取得することで、セキュリティインシデント発生時の原因究明にも役立てられます。

IT資産管理ソフトSS1は印刷ログだけでなく、その他デバイスやファイルの操作、Web閲覧・アップロード、ソフトウェア利用など様々なログの管理も可能で、社員のPC利用状況が一目瞭然になるため一貫したログ管理を実現できます。印刷ログの取得、効率的なログの運用をお考えでしたら、ぜひ弊社までお問い合わせください。

また、弊社では取得したログをもとに内部不正や無断残業、メンタルヘルスなどのリスクを未然に検知するサービス「SS1 Risk Analyzer」もご提供しております。ログの活用・分析にお困りの方はお気軽にご相談ください。

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著者プロフィール
SS1LAB編集部
IT資産管理ツールSS1/SS1クラウドを開発・販売している、株式会社ディー・オー・エスの営業企画部メンバーで構成されています。IT資産管理・ログ管理・情報セキュリティ対策など、情シス業務の効率化に役立つ最新トレンド情報を随時発信中!

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